『マネーショート』でリーマンショックや金融の世界の裏側をみる
2016/12/25
「クランクイン!ビデオ」を利用し、無料で映画をみることができます。
そこで、前から気になっていた映画『マネー・ショート 華麗なる大逆転』(原題は[The Big Short])が「クランクイン!ビデオ」に入荷されたので早速観てみました。
始終時間を忘れてハマれる映画です。非常に面白く、興味深いテーマでした。
『マネー・ショート 華麗なる大逆転』
今年の春、日本で公開されたドラマ映画です。(アメリカでは2015年)
監督はコメディ映画に強いアダム・マッケイ、主演はクリストファー・ノーラン版のバッドマンで有名なクリスチャン・ベールです。ブラッド・ピットも制作にかかわりながら、本作に出演しています。
原作は、『マネーボール』で有名なマイケル・ルイス。
『マネーショート』は『世紀の空売り 世界経済の破綻に賭けた男たち』を原作にしています。
ちなみに、『マネーボール』は原作も映画もオススメです。
特にビジネス書として効果的な作品であり、統計学の重要性を理解できる作品だと思っています。
本作もビジネス面でも重要な位置づけになる作品だと思います。
2008年、リーマンショックは歴史的なトピックであり、日本でも大きな打撃を受け、今後も忘れられない出来事の一つです。
リーマンショックネタは語り尽くされているわけですが、この『マネーショート』では、金融界の裏側で儲かった方の焦点に当てた映画になっています。
『マネー・ショート 華麗なる大逆転』のあらすじ
2004年から2006年にわたって、アメリカ合衆国では住宅価格が上昇していました。
住宅ローンの債権が高利回りの金融商品として脚光を浴びていました。
金融界では金のなる木であり、多くの投資家たちがそうした金融商品を買いあさりました。
一方で、この住宅ローンの債権によって、バブル崩壊の兆しを読み取った投資家がいました。
それが本作の焦点となる登場人物です。
主要人物は、金融トレーダー、銀行家、ヘッジファンド・マネージャ、若き投資家+1線を退いた銀行家の4つの視点です。
金融トレーダー、ヘッジファンド・マネージャ、若き投資家の動きが主軸に動き、2008年の崩壊までを描く作品になっています。
『マネー・ショート 華麗なる大逆転』の感想
あっという間に終わってしまった
130分の映画でありながら、長い時間を感じさせない演出が施された作品でした。
というのも、本作品、非常に重たいテーマですが、描き方がコメディ路線です。
結果からすると、2008年から最悪の時を迎えますが、本作品は全然そういうことを描きません。
それよりは、なぜ、このようなことが起きたのか、その予兆を察知して、主要登場人物は巨万の富を得たのかというところに焦点があたっています。
とはいえ、現実に起きたことなので、ちゃんと受け止める必要はあるかと思います。
専門用語がわからなくても、始終面白く観れる
あ、必要最低限な知識はあった方が良いかと思いますが、本作品、結構わかりやすく描いていると思います。
MBS(不動産担保証券)とか、CDO(債務担保証券)とか、CDS(Credit Default Swap)とか出てきますが、知っていた方がよりわかりやすいとは思いますが、
作品自体でも解説してくれますので、意外と親切設計な気がします。
本作品を観た後、調べてもいいかもしれません。
金融の方だけではなく、一般の方に観てもらいたい
金融界の方よりも、一般の方にみて、少しでも興味を持ってもらいたいと思っています。
それくらい、知らないではすまない世界だと感じます。
投資銀行部門などにいる彼らの頭脳、彼らの年収は計り知れないものがありますが、
それでも、こんな最悪の結果を作ってしまった。
目先のことに捉えられていて、長期的な目線、俯瞰的な目線になれなかったという点も大きいです。
たぶん、ロジックをちゃんと踏まえていれば、このような結末は迎えなかったはず。
そういった点も色々と考えさせられる作品にもなっています。
この作品、本当に怖い。
登場人物は、不動産ローン界隈で何が起きているのかを調査するシーンがあります。
つまり、現場で何が起きているのか、ということ。
それを自分の目でみたことで、バブルが崩壊すると直感した登場人物。
今まで、本部での机上の中での商品が、実際現場にきてみると雲泥の差。
結局、企画している人は、現場を知らない。
利益をごっそりとって、誰かが不利益を得ているという構図です。
本作品、コメディ的なタッチで書かれていますが、
最後のテロップが現実です。
2008年の崩壊によって、多くのことが奪われました。
非常に考えさせられ、怖い作品なんです。
関連作品
この関連作品として、僕は『インサイド・ジョブ』という映画をオススメします。
こちらはドキュメンタリーになっており、リーマン、ゴールドマンなど、投資銀行部門がどのようにサブプライムローンを捉えていたかというインタビューが多く、ドキュメンタリーとしてよく出来ています。問題提起にもなりますしね。
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